金剛禅について

2020年3月11日

少林寺拳法の教えは、とりもなおさず少林寺拳法創始者・宗道臣の教えですが、その宗道臣の教えの根本は、仏陀釈尊の正しい教えと、これを正しく継承した菩提達磨(ぼだいだるま=達磨大師)の行法を現代に生かすことにあります。
すなわち、金剛禅とは死後の安楽や現世利益を説くのではなく、生きている人間が、少林寺拳法の修行を通して、まず己を拠り所とするに足る自己を確立し、そして他のために役立つ人間になろうという、身心一如・自他共楽の新しい道なのです。
なお、金剛禅という名称は、仏教の守護神とされる仁王尊の神名に因んで、阿吽・陰陽二体の金剛神が象徴する無限・無量の宇宙の大調和をイメージして宗道臣が名付けたものです。

金剛禅総本山少林寺について

金剛禅総本山少林寺は、少林寺拳法による身心一如の修行を基に「自己確立」「自他共楽」の道を究め、日々の暮らしに生かすという独自の宗風を持つ教団です。
金剛禅は、人間が宇宙の大いなる働きを宿す“可能性の種子”であることを信じ、その可能性を開花させながら、お互いを尊重し合い、手を取り合って平和で豊かな社会を実現していこうと説いています。
日本各地のおよそ2,000の道院では、子どもから高齢者まで、世代を超えて楽しく修行にいそしんでいます。

金剛禅の主張と願い

「天国や極楽は、あの世にあるものではなく、この世につくるべきものである。それは神仏がつくるものではなく、人間が協力してつくり出さなければならないものである。人間の心の改造と平和的な手段によって地上天国を実現させようとしているのが、金剛禅の主張であり、願いなのである。」
※宗道臣著「少林寺拳法教範」より引用